こんにちは、ひらきです。
突然ですが、
みなさんは全国を巡業しながら舞台公演をする劇団をご存知ですか?
役者といえばテレビの中で活躍する人をイメージすると思いますが、
役者業とは幅広く、ドラマや映画に出演する映像の中での役者業と、劇場を抑え劇団が開催する舞台公演に出演する役者業があります。
そのほかに全国の学校やイベントホールを周って巡業公演する劇団もあるのです。
自分たちが小学生だった頃を思い出して見てください。
「芸術鑑賞会」という特別授業がありませんでしたか?
それです。
演劇や音楽鑑賞の一環で、生徒一同が体育館に集まっていつもとは違った授業を受けるやつです。
そこで活躍する劇団員たちはメディアでの露出がほとんどないものの、ビジネスとして会社として運営が成り立っています。
僕も3年間ほど、こういった劇団にお世話になり全国各地の小学校を巡ってミュージカル公演を行っておりました。
今回は『全国を巡業する劇団とはどんな活動?旅をしながら全国各地で舞台公演』というテーマで全国を巡業する劇団についてお話しさせていただきます。
【プロフィール】
ひらき(@khiraki0201)
芸能プロダクション/株式会社K’sLink代表取締役。
→https://kslink.jp
10代から20代にかけて「芸能界で生きる」ためのノウハウを学び、30歳で起業。役者、アクション/スタント、ドラマ制作、舞台プロデュース、キャスティング、脚本や演出など幅広く活動中。
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全国を巡業する劇団とはどんな活動?旅をしながら全国各地で舞台公演
では、全国を巡業する劇団とは一体どんなところなのでしょうか?
僕がかつてお世話になっていた劇団を例にお話しさせていただきます。
この劇団では全国の小学生を対象に、主にミュージカル公演を行っています。
劇団員は総勢6名(稀に公演場所や演目によっては外部よりメンバーを増員する)みんな一つ屋根の下に住み込みで稽古しながら劇団の運営や営業に携わっています。
公演はいつ行っているのか?
全国巡業と聞いてほぼ毎日公演を行なっていると思われがちですが、僕たちの場合小学校の巡業公演だったので土日や長期休みの期間はもちろん公演はお休みでした。
ただお休みと言っても稽古に時間を費やしたり、全国各地を巡るものですからほとんどが移動日になってしまいます。
どんな体制をとっているのか?
では劇団員たちはどんな体制で全国を巡業しているのでしょうか?
移動手段についてですが、基本的にはマイクロバス1台で劇団員の搭乗はもちろん、大道具や小道具、音響機材や照明機材などすべて一緒に積み込みます。
(あくまで僕がお世話になった劇団の事例です。他の劇団では2tトラックやハイエースというスタイルをとっているところもあるそうです。)
高速道路を走っていると、稀に「劇団〇〇」と書かれたマイクロバスやトラックを見かけたことがある方もいるかもしれません。
それがまさしく全国巡業をしている劇団になります。
旅公演中の食事や宿泊はどうなっているのか?
公演中の食事や宿泊はどうなっているのか?
気になりますよね。
僕のいた劇団では宿泊代はすべて劇団持ち、食事代は各々自己負担というところでした。
しかし食事は宿泊先のホテルで食べることが出来たり、昼食に関しては小学校にもよりますが「給食」を提供してくれるところもあります。
大人になっても給食を食べる機会なんて滅多にないですから、少し新鮮な気分になります。
しかも地域によって「こんなのも給食として出るの!?」なんてこともあります。
なかなか面白い発見があって楽しいです。
食事の量は小学生が対象のためちょっと少ないですが・・(わがまま)
劇団運営の支出
劇団を運営するにあたってどれだけの支出が出るのかお話します。
公演期間中はもちろんですが、公演していない期間も支出は発生します。
その理由というのは、公演依頼というのはもちろん待っているだけでは絶対にきません。
前半にも言ったように、公演していない期間を利用して各地域に営業をかけなければ仕事は出来ません。
そのための交通費や宿泊料、営業用のフライヤーなど劇団の運営というのは日々お金がかかるわけです。
その他にも稽古場となる住まいの賃貸料、大道具や小道具、機材等の設備資金、とにかくお金がかかります。
(何度も言いますが、僕がお世話になっていた劇団の場合です)
劇団に限らずひとつの会社を運営するというのは非常にお金がかかり大変なのです。
舞台公演の流れ
では舞台公演はどのように始まるのか?
順を追って説明していきます。
学校への営業〜公演日の調整
学校への営業がないと公演依頼をいただくことは出来ません。
公演のない期間を利用して、各地域に営業をします。
おおよその開催時期の都合にもよりますが、公演をさせていただくことが決まったら改めてスケジュールの調整をし、それに合わせて旅のスケジュール調整も行います。
また、ここで学校側と何の演目を開催するか打ち合わせを行います。
僕が活動していた劇団では以下の演目内容でした。
・注文の多い料理店
・ごんぎつね
・ガリレオ・ガリレイ
これらをミュージカル風に行います。
学校や学年によって演目や演出内容が分かれていました。
公演当日、本番までの仕込み
さあ、公演となったら当日は体力勝負です。
体育館に公演のためのセットを組んで行くわけですが、広い会場に少人数で行うため急いで効率よく行わないと公演時間に間に合いません。
セット作り、客席作り、照明セッティング、音響セッティング、入場口のセッティングなどなど。
これらをおよそ2〜3時間で済ませてから今度は自分たちが出演するための準備をしなければなりません。
衣装の準備、小道具の準備、マイクの準備・・とにかく公演当日はバタバタです。
体育館への子供達の入場が終わったらいざ本番。
子供達へのパフォーマンスが始まります。
公演後の動き
公演を終え、子供達の退場が終わっても息つく間もなく今度はバラし作業、つまり劇場の片付けになります。
手際よく体育館をバラし、後片付け・掃除。
学校の先生に挨拶を済ませたら次の公演場所へ移動し、近くの宿泊先に泊まる。
このような流れになります。
【まとめ】
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回は『全国を巡業する劇団とはどんな活動?旅をしながら全国各地で舞台公演』というテーマでお話させていただきました。
役者といっても全国巡業する劇団のように、メディアに出なくても年間に何万人もの子供達に演劇を披露する劇団もあるのです。
一般の方が観る機会はなかなかないと思います。
もし、
自分の子供の学校での〈演劇鑑賞会〉を観に行く機会がありましたら、ぜひ劇団員たちの裏側も意識して鑑賞してみてはいかがでしょうか。
少しでも参考になってくれたら嬉しいです。
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