こんにちは、ひらきです。
役者を目指す人なら誰もが一度は経験したことのある「舞台」という世界。
舞台の世界は映画やドラマなどの映像業界よりもシビアで時間拘束も多く、ある程度のまとまった収入がないと生活していくのはとても難しいのです。
どうして生活が難しいんだろう?
どうしたら収入を得ることができるのかなー
こんな風に思ってくれた方、ぜひ最後までお読みください。
この記事では『「舞台役者は生活できない?」これからの舞台の行く末とは・・?』というテーマでお話していきます。
【プロフィール】
ひらき(@khiraki0201)
芸能プロダクション/株式会社K’sLink代表取締役。
→https://kslink.jp
10代から20代にかけて「芸能界で生きる」ためのノウハウを学び、30歳で起業。役者、アクション/スタント、ドラマ制作、舞台プロデュース、キャスティング、脚本や演出など幅広く活動中。
詳細や芸歴はこちら
・舞台とドラマや映画のような映像作品は何が違うのか
・これからの舞台業界はどうなっていくのか
「舞台役者は生活できない?」これからの舞台の行く末とは・・?
なぜ「舞台役者」は生活できないのか?
特に「小劇場」と呼ばれる集客数の少ない劇場に、自分たちでお客様を呼んで公演を行う作品では、お客様が呼べなければ収入がゼロというのも珍しくありません。
舞台で食べていくようになるには「集客」が最も重要になってきます。
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なぜ役者は〈舞台〉を目指すのか
後で話しますが、
出演する役者には「チケットノルマ」とうものが課せられる場合もあり、そのノルマ分の集客が出来なければ自分の収入はゼロになってしまいます。
役者が「舞台公演」だけで食べていくってかなり難易度高い・・
稽古の拘束時間が長い上に、集客が少なければ収入にならないからだ
しかし役者を目指す者、映画やドラマよりも舞台をやっている方が好きという人は多い
僕もそう
お客さんの目の前でパフォーマンスをするあの快感はたまらない
— ひらき@年中無休の役者社長 (@khiraki0201) December 26, 2019
役者の中には「舞台で生活していきたい」と思う方が多くいるのです。
映画やドラマでは伝えられない、生の臨場感というものが〈舞台〉にはあるのです。
舞台は進化していく
「地域の方から親しまれてきた劇場が無くなる」
時代の流れからすると仕方のないことですが、演劇という業界は古来より続く大切な文化です。
しかし、無くなるものがあるということは新しく生まれるものもあるというもの。
実際に近年の劇団というのは新しい発想、新しい挑戦をしてきている団体が多くいます。
・全く新しいパフォーマンスユニットを演劇の中に組み込む
など、ぼくはかなりワクワクしています。
どんな時代になろうと、僕たちは良い作品を作り続けなくていくべきなんですよね。
〈舞台〉とは?映画・ドラマとどう違う?
そもそも舞台とはどんな世界なのでしょうか?
映画やドラマの映像作品とはどう違うのか?
詳しく説明していきますね。
普段の僕たちの生活では、映画やドラマを見る機会が多くても舞台を観に行くってあまりないですよね。
〈舞台〉と〈映画・ドラマ〉の比較はこんな感じです。
●報酬(ギャラ)の違い
●料金の違い
拘束時間の違い
映画・ドラマと違い、舞台には「稽古」という時間があります。
特にミュージカルやアクション作品となりますと、芝居の稽古の他にも歌やダンス・アクションといった稽古もあります。
より多くの稽古に対応しなくてはいけないため、その作品一つに費やす拘束時間は増えていきます。
映画やドラマにも〝稽古〟という時間が設けられることはありますが、舞台のようにお客さんの目の前で一発勝負というわけではありません。
舞台に比べ時間の消費は大きくないのです。
まだ役者活動で食べていけない出演者は、もちろんアルバイトをしながらの生活になるわけですが拘束時間が長いとこれもままなりません。
・アルバイトもしなくてはいけない
・でもそんな時間はない
これが〈舞台役者〉は食べていけないという理由の一つになっています。
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報酬(ギャラ)の違い
映像作品ではその作品に出演するのに報酬(ギャラ)があらかじめ決められています。
しかし、舞台の場合は自分の集客数次第でそのギャラは大きく変わってきます。
チケットの売り上げ枚数×チケットバック代(〇〇円)
というシステムになっている為、売れば売るほど報酬(ギャラ)は増えていきます。
が、逆に1枚も売れないと収益はゼロという悲惨な結果になってしまうのです。
最近は舞台の業界も出演料という形で報酬を出すところも増えてきていますが、先ほども言った拘束時間を考えるとそこまで多いものではありません。
料金の違い
よほど舞台観劇が好きな人は毎週のように劇場に足を運んでくれますが、なにせ舞台のチケット代は高いんです。
小さい公演だと2,000円前後で観れますが、商業演劇のような大きい舞台ですと5,000〜8,000円くらい高額なものになります。
これが映画館に行くとなると大人料金でも大体1,800円程度。
比較すると舞台はかなり高いですよね。
ここ数年で舞台人口が減っている影響か、小劇場でもチケット代が5,000円を超える団体が増えてきています。
こうした料金の差が、舞台離れを起こしているのかもしれません。
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舞台の売り上げは集客力にかかっている
何度も言いますが、舞台という業界は集客がなければ運営が出来ません。
事務所や劇団は舞台の企画をたてても、集客ができなければあっという間に赤字運営。
キャスティングサイドもどれだけお客さんが呼べるか、オーディションの時は技術面の他にも集客面でも審査されるのです。
プラスαの売上
最近はチケットの販売枚数だけでは売り上げを伸ばすことが難しいので、物販やチェキ撮影といったプラスαの収益化をしている団体も多いですね。
いくら報酬(ギャラ)の出るような舞台作品に出演となっても、20〜30人規模の集客しか出来ないようであれば正直食べていくのは難しいんですよね。
舞台で主役をやるような役者はおよそ集客数200〜300人、ほかのレギュラーキャストでも100人以上呼べなければメインキャスティングはされません。
ここまで呼べて、ようやく食べていけるかどうかなのです。
映画・ドラマ作品に比べてシビアと言われるのはこういった理由です。
SNSの影響で客層が変化している
ここ10数年で舞台の客層も変化してきているように感じます。
特にSNSの普及で、出演者の基本的な集客ツールはTwitterやインスタグラムといった自分の特定の知り合い以外にも情報を拡散できるようになりました。
そのおかげで舞台作品に肥えているようなお客さんも増えてきていて、舞台の純粋な感想をTwitter等であげるならまだいいのですが、同時に必要以上の誹謗・中傷を並べる人も中にはいます。
アイドルの追っかけのように舞台役者にもファンがついている為、こういったSNSを通しての事件が少なからず起きているのが現状です。
なんとも許しがたい事態です。
お客さんとのトラブルというのは少なからず起こり得ることなのですが、あまりにも過度な人たちがいる影響で制作サイドは常に神経を張り巡らせていなければならないんですよ。
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小劇場界の縮小・・?
ここ数年で、東京だけでもいくつもの小劇場が残念ながら幕をおろしました。
・SPACE 107
・タイニイアリス
・新宿四谷三丁目劇場
・ディ・プラッツ
・ババチョップ・シアター
・池袋小劇場
・青山円形劇場
・渋谷ジァン・ジァン
・駒場小劇場
・笹塚ファクトリー
・pit 北/区域
・三百人劇場
・モーツアルト・サロン
・カフェテアトル2つの部屋
これでもごく一部です。
中には僕も出演経験のある思い出の劇場もあります。
これだけ多くの劇場がなくなってきているんですね。
劇場の売り上げが下がっている理由は主に集客数、つまり舞台に観劇に来るお客さんの全体数が減っているのです。
でも役者を目指すタレントの総数はむしろ増えています。
演劇業界が縮小しているのではなく、役者の増大と客数の減少のため劇場の売り上げにつながらなくなっているので、売り上げ低迷な劇場はどんどん閉鎖に追い込まれているのです。
ぼくも長年演劇に携わってきているので、出演した劇場が閉鎖となってしまうのは寂しい気持ちがあります。
それはお客さんも一緒だと思います。
集客数が全ての演劇界は正直シビアです。
映画館が無くなっていくのと同じで、舞台演劇からもお客さんは離れてしまっているんですね。
【まとめ】
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回は『「舞台役者は生活できない?」これからの舞台の行く末とは・・?』というテーマでお話させていただきました。
少しでも参考になってくれたら嬉しいです。
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ひらき(@khiraki0201)