こんにちは、ひらきです。
役者活動はテレビやスクリーンの中だけではありません。
「舞台」という、お客様を目の前にした表現の世界で活躍している方の方がむしろ多いのです。
しかし、
この「舞台」という世界、ほとんどの方が大きな収入を得ることが出来ず、アルバイト生活を余儀なくしています。
この記事では『食べていくのは難しい?「今後の日本の舞台興行のあり方」を考える』というテーマで、日本の舞台業界で活躍する方たちの実情をお話していきます。
【プロフィール】
ひらき(@khiraki0201)
芸能プロダクション/株式会社K’sLink代表取締役。
→https://kslink.jp
10代から20代にかけて「芸能界で生きる」ためのノウハウを学び、30歳で起業。役者、アクション/スタント、ドラマ制作、舞台プロデュース、キャスティング、脚本や演出など幅広く活動中。
詳細や芸歴はこちら
・なぜ日本の舞台興行は苦しんでいるのか?
・これからの日本の舞台興行はどうなる?
食べていくのは難しい?「今後の日本の舞台興行のあり方」を考える
まず、舞台興行とはどんなことなのか?
日本の舞台興行は多様なジャンルや形態が存在しますよね。
演劇、音楽、ダンス、落語、講談、漫才、シルクドゥソレイユなど、幅広いエンターテインメントがあります。
また、日本独自の伝統芸能や、海外の興行の影響を受けた近代的な舞台もあります。
現在の日本の舞台興行の特徴
多様性を求められる今の時代、日本の芸能界も例外ではありません。
ではどんな特徴があるのか?
それぞれ考えていきましょう。
多様な形態の舞台興業が存在する
演劇、音楽、ダンス、お笑いなど、様々なジャンルがあり、その中でも、特に、人気の高いジャンルは、音楽ライブや演劇公演などです。
僕が手がける作品も主に「演劇」のジャンルになります。
その中に、ダンスや歌、演奏などを取り入れて、より「エンタメ」を意識した作品を目指しています。
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大規模なアリーナやホールでの公演が増えている
昔ながらの劇場での公演はもちろん、コンサートやライブを行うような大きな会場での公演も多くなっていますね。
一般的なライブハウスや劇場だけでなく、アリーナやドームなど、より多くの観客を収容できる施設での公演も興行として行われています。
オンラインでのライブ配信やストリーミングが増えていること
新型コロナウイルスの影響で、ライブ配信やストリーミングが急速に普及しました。
これにより、遠方の人々や海外のファンからも観劇していただけるようになりました。
ただ、舞台はやはり「生」で観るから臨場感がありますよね。
画面越しで観るのはちょっと味気ない気がしますが・・。
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舞台芸術を通じた社会貢献や教育活動が行われていること
舞台芸術は、社会的な問題や教育をテーマに描かれることが多いです。
それにあたり、多くの団体では様々なプロジェクトが行われています。
たとえば、被災地支援や高齢者施設での公演、学校での授業などです。
演劇を通して「社会問題」を扱うことで、より身近に感じてもらえるようになるのです。
海外の舞台興業との交流が盛んに行われている
実は日本の舞台芸術は、海外でも高い評価を受けているのです。
知っていましたか?
日本の作品を海外で公演することもありますし、海外の舞台芸術家が日本で公演を行うこともあります。
僕の周りでもここ数年で「海外公演」を行う団体が増えてきました。
僕も自分の団体で海外進出を目指しています。
なぜ舞台業界が苦しい思いをしているのか?
ここまで舞台興行に対しての特徴が幅広いのに、なぜ多くの方が生活費を稼ぐことに苦しんでいるのか?
日本の場合、舞台に限らず芸能業界全体が衰退しているのですが・・。
考察していきましょう。
日本には舞台観劇の習慣がない
例えば欧米の場合、舞台観劇というのは家族間とのコミュニケーションの一環として「習慣」として組み込まれています。
「今度の週末、みんなで舞台観劇に行こう」
これが当たり前の会話となっています。
しかし日本の場合はこのような習慣がありません。
「舞台?なにそれ面白いの?」
舞台観劇に馴染みのない方は、「舞台に観に来てよ」と誘っても冷たい反応が返ってきてしまいます。
経験のある方、いるのではないでしょうか?
そもそもチケットが高い・・
いざ観劇、となっても日本の舞台はとにかくチケット代が高い。
小劇場でも、チケット1枚が5,000円以上なんてのは当たり前。
高いところですと10,000円を超えてきます。
ディ○ニーランドに行けてしまう額です。
映画を見るよりも数倍の金額です・・。
貧困が拡大してきている今の日本で、この金額ははっきり言って現実的ではありません。
これでは「気軽に舞台観劇」というのが遠のいてしまいますよね。
かと言って安すぎると赤字をつくってしまい、事業そのものが破綻してしまいます。
舞台興行は、非常に難しい課題にぶつかっているのです・・。
今後の舞台業界はどうなっていく?
では、日本の舞台興行の未来はどうなっていくのか?
いくつかの予想していきます。
劇場に足を運ぶのではなく、在宅でのオンライン観劇
新型コロナウィルスの影響で、オンラインでのライブ配信やストリーミングが一般的になりました。
これは今後も定着する可能性があります。
遠方に住む人々や海外のファンにもアクセスしやすくなり、新しい観客層が開拓されることが期待できます。
今後は、オンラインと現地の両方を活用したハイブリッド型の公演が増える可能性がありますね。
しかし、オンライン化が普及していくと「わざわざ劇場に行かなくてもいいや」というお客様が増えてしまい、舞台の本質である「劇場での臨場感」を味わってもらえないデメリットが生じてしまいます・・。
国民の地方進出により、各地域で増える舞台興行
地域性が強くなるこれからの日本。
地域での舞台芸術や文化が注目され、地域の特性を活かした公演やイベントが増える可能性があります。
また、地方創生の一環として、地域の舞台芸術を活用した観光プロモーションが行われることも期待できます。
「芸能活動をするなら東京に行くしかない」
なんていう考え方は、これからは古くなっていくのかもしれませんね。
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よりクオリティの高いエンタメ作品の創造
照明、音響、映像(プロジェクションマッピング)など、舞台でのエンタメ性は年々すごさを増していっています。
舞台芸術は、これから確実にもっとエンターテインメント性が高くなっていきます。
観客がより楽しめるような演出や、観客とのインタラクションを意識した演目が増える可能性がありますね。
しかしその分懸念されるのが制作費です・・。
よりクオリティの高い作品をつくるには、それなりにお金がかかります。
集客の減っている舞台業界で、これからどのようにしてハイレベルなエンタメをつくっていくのか。
真剣に考えなければいけませんね。
【おわり】
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回は『食べていくのは難しい?「今後の日本の舞台興行のあり方」を考える』というテーマでお話させていただきました。
少しでも参考になってくれたら嬉しいです。
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ひらき(@khiraki0201)