こんにちは、ひらきです。
テレビ放映には様々な大人のルールがあります。
テレビ番組を見ていて、「あれ?さっきまでいた人が急にいなくなてる・・」なんて不思議に思ったことありませんか?
この記事では『「裏番組」と「裏かぶり」とは?それは本当に今の時代に必要なのか?』というテーマでお話いたします。
・それって本当に必要なの
・番組制作サイドの本音ってどうなの
このように感じている方はぜひ最後までお読みください。
【プロフィール】
ひらき(@khiraki0201)
芸能プロダクション/株式会社K’sLink代表取締役。
→https://kslink.jp
10代から20代にかけて「芸能界で生きる」ためのノウハウを学び、30歳で起業。役者、アクション/スタント、ドラマ制作、舞台プロデュース、キャスティング、脚本や演出など幅広く活動中。
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「裏番組」と「裏かぶり」とは?
そもそも裏番組と裏かぶりって何なのか?
ここからお話していきます。
まずは「裏番組」についてです。
裏番組(うらばんぐみ)とは、ある放送局の番組と同じ時間帯に同じ地域で受信できる他局の番組。
出典:Wikipedia
例えば夜の7時にNHKでニュース番組を観ているとしましょう。
その同じ時間帯にやっている他の番組のことを「裏番組」と言います。
では続いて「裏かぶり」についてです。
自身が出演する番組の裏番組に、同時に出演することを意味する業界用語。 主に番組のスポンサーに対する配慮から、芸能界ではタブーと見なされることが多い。 かつてほどルールが厳密に守られてはいないという話や、テレビ局の片方がNHKである場合など、条件によっては問題視されないという話も聞かれる。
出典:Wikipedia
例えば月曜日の夜の9時、フジテレビのとあるドラマに役者Aが出演していたとしましょう。
この役者Aは、同じ時間帯に他の放送局でやっているドラマやバラエティには出演することは出来ません。
仮に出演していたとしても、まるっきり画面に登場している時間が被ってしまったらこのようになります。
・バラエティ番組や報道番組ならその時だけ画面から退出する
・最悪の場合、出演者の顔にモザイクがかかることもある
よくバラエティなど観ていると、出演者が謎のタイミングで急に消えていたり「大人の事情で・・」なんて言って退場する時がありますよね。
それが「裏かぶり」になります。
裏かぶりはスポンサーへの配慮
「うわ、裏かぶりってめんどくさ!」
なんて思った方もいるでしょう。
ではなぜ裏かぶりなんてものがあるのか、説明していきます。
番組の制作費や出演料というのは、その番組や出演者を支えてくれているスポンサーが支払ってくれています。
(主にCMで告知されている企業がスポンサーです)
そのスポンサーからしたら、出演者が裏番組に出演したことにより視聴率が分散してしてしまい自分たちの企業のアピールが低下してしまうと感じてしまいます。
そうならない為にも、これはスポンサーに対する番組制作サイドや出演者の配慮になるのです。
法的な決まりではなく、業界の暗黙のルール
裏かぶりによって出演者がバッシングを受ける、なんてことが度々報道されますが、裏かぶりNGは決して法的に決まっているわけではありません。
なので特に罰せられることもありませんし、大きなクレーム騒ぎになるようなこともありません。
先ほども言ったようにこれはスポンサーへの配慮から始まった「業界の暗黙のルール」になります。
かといって故意に番組を被せるようなことは絶対にありません。
裏番組と裏かぶりは本当に今の時代に必要なのか〜制作サイドの本音〜
ここからは実際にテレビ番組制作サイドで働く僕の視点から、この裏かぶりに対する本音をお話していきます。
不愉快を感じる方もいるかもしれませんがご了承ください。
古い価値観がテレビ業界の衰退に繋がっている
ここ数年のテレビ離れはものすごい勢いで加速しています。
スマホで気軽に見れるYouTubeなどの動画コンテンツをはじめ、ニュースなどの報道もネットで閲覧した方がより細かく正確にインプットできるようになったからです。
「わざわざ家に帰らないと観ることができない、固定されたテレビというモニターで決められた時間じゃないと番組を楽しむことができない」
これはIT化が進んだ近代では不要なものになりつつあるようです。
また、最近は「テレビ番組は面白くない」なんて意見が多く飛び交っています。
その主な原因は、時代の変化に対応できていない古い価値観がテレビの衰退に繋がっていると感じています。
(詳しくはこちらの記事で⬇︎)
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多くのドラマ作品の制作に携わってきた僕自身も「いつまでこんなやり方しているんだろう」と感じることがたくさんあります。
これは裏かぶりも例外ではありません。
裏かぶりを気にして番組の〝質〟を下げてしまうようではますます視聴率の低下に繋がってしまうのではないでしょうか。
「昔から裏番組との確認はテレビ業界のルールだ」
なんてことを言われてしまいそうですが、「昔からのルール」なんてものに固執しているようではエンタメ業界は進化していきません。
これはどのビジネスでも同じことが言えるはずです。
ぶっちゃけアレもコレも規制してたらやってられない
近年、コンプライアンス問題なんてものをよく耳にするようになっていませんか。
スポンサーや視聴者に配慮して、一つの番組を作るだけでも「あれはダメ、これはダメ」なんて始まってしまいます。
確かにスポンサーや視聴者がいないとそもそも番組制作というのは成立しません。
それはごもっともな意見です。
が、あまりにもコンプライアンス問題に敏感になり過ぎて「つくりたい作品が堂々とつくれない」なんてことに陥っています。
これではモノづくりの職種として、元も子もないように感じてしまいます。
配慮に気を配ることは非常に大切なことですが、アレもコレも規制していたらそれはクリエイトとは呼べません。
全ての人を納得させるような作品なんてあり得ないのですから。
これからは個人が番組を持つ時代
今はタレントに限らず、一般人でも一人一人が「自分の番組」を持つことができる時代になっています。
「YouTube」がいい例ですね。
多少の規制やルールがあるものの、それぞれが独自性を持って自由に番組を作っています。
もちろん裏番組、裏かぶりなんか気にせず堂々と投稿することができます。
ぶっちゃけ、今はテレビ番組よりもYouTubeの方が面白いコンテンツがたくさんある
今のテレビはコンプライアンスを気にしすぎていて本当に作りたい作品をセーブしながら制作している
その点、個人が投稿するYouTubeは堂々と番組制作している
これからもっとテレビは衰退し、YouTubeが普及していくね
— ひらき社長⚔Webマーケを勉強する侍 (@khiraki0201) May 20, 2020
実際に、テレビからYouTubeに移行してくるタレントは急増しています。
そのほとんどが今のテレビ業界を見限っていると感じています。
これからますますYouTubeなどの動画コンテンツが普及していけば、テレビの居場所というのは無くなってしまうんでしょうね。
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【まとめ】裏かぶりはテレビ業界の衰退に繋がる
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回は『「裏番組」と「裏かぶり」とは?それは本当に今の時代に必要なのか?』というテーマでお話させていただきました。
本来ならスポンサーへの配慮のための「裏かぶり」ですが、これがきっかけでテレビ業界の衰退に繋がってしまうことも事実。
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、こうした些細な気遣いがテレビ離れを招くこともあるのです。
これからのテレビ業界を考えた時に、この「裏かぶり」についてどのように感じますか?
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少しでも参考になってくれたら嬉しいです。
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